ブロックチェーン協会、P2Pステーブルコイン送金を本人確認規則の対象外にするよう規制当局へ要請
AI マーケットサマリー
ブロックチェーン協会は、米国の規制当局に対し、GENIUS法の顧客識別規則を発行体と顧客の直接的な関係に限定し、"セカンダリー市場における活動"で発生する大半のピアツーピアのステーブルコイン送金を明示的に除外するよう求めている。これらの意見はまた、より明確な定義、依拠フレームワークによる重複的なコンプライアンスの削減、ならびにデジタルIDツールへの正式な支援を促している。適用範囲と実装におけるいかなる変更も、ステーブルコイン発行体のコンプライアンスコストおよび運用設計に実質的な影響を及ぼし得る。
影響度
● 普通
影響を受ける資産
USUAL/USDT-0.91%
AI インサイト · USUAL/USDTAI インサイト
● ニュートラル
今すぐ取引
⚠️ AI によって生成されたインサイトはニュースコンテンツに基づくものであり、情報提供のみを目的としています。投資助言を構成するものではなく、BingX の見解を示すものでもありません。投資にはリスクが伴います。責任ある取引を心がけてください。
米業界団体ブロックチェーン協会は、ステーブルコインに関する新たな本人確認(CIP)規則の適用範囲について、発行体と顧客が直接関係する場面に限定し、ユーザー間の通常のP2P送金には及ぼさないよう明確化を求めた。GENIUS法の下で検討が進む顧客識別要件を巡り、同協会は8月21日の意見募集期限までに正式コメントを提出し、8月24日に見解を公表した。不正資金対策という基本目的には賛同する一方、定義の精緻化、重複するコンプライアンス負担の抑制、デジタルID活用の余地を明記することを要望している。
■当局提案の概要
FinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)、通貨監督庁(OCC)、FRB(連邦準備制度理事会)、FDIC(連邦預金保険公社)、NCUA(全米信用組合管理局)の5当局は6月、「許可された決済用ステーブルコイン」発行体向けの顧客識別プログラム(CIP)を共同提案した。発行体に対し、マネーロンダリング対策・テロ資金供与対策の枠組みの一部として、書面化されたリスクベースのCIPを整備することを求める内容となる。
提案では口座開設前に、原則として顧客の氏名、住所、生年月日(法人は設立日)、識別番号を収集し、書類・非書類の手段で本人確認を行う。記録保存は、口座閉鎖後5年間(口座記録)、確認記録は作成後5年間とされている。
■協会が引く線引き
同協会は、発行体が顧客と直接の関係を持つ場合、CIPの適用は妥当とする。具体例として、決済用ステーブルコインの発行、償還、換算、買い戻し、カストディ提供などを挙げた。
一方で、発行体が取引を仲介・促進・承認しない下流のP2P送金まで規則を広げるべきではないと主張する。当局案も概ねこの境界に沿っており、トークンを保有・支配しているだけでは"口座"は成立せず、スマートコントラクトを介して発行体に触れるだけの移転は、一般に提案定義の範囲外と説明している。
当局はこうした取引を"セカンダリー市場活動"と位置づけ、自主管理(セルフカストディ)ウォレットからの移転、取引所での売買、仲介業者からの購入、店舗等への直接支払いなどを例示。ステーブルコイン取引の約99%がここに該当すると推計し、発行体がユーザーと直接接点を持たない限り、本人情報を取得できる範囲には限界があるとの認識も示した。
■デジタルIDの柔軟性と重複対応の回避
ブロックチェーン協会は、顧客情報の収集・検証方法について発行体に柔軟性を残すべきだとし、デジタルIDツールや相互運用可能な検証技術の活用を明確に容認するよう求めた。当局案は書類・非書類の検証を認めた上で、最終規則でデジタルIDや検証可能なクレデンシャルを扱うべきかを問いかけており、同協会は効率的でプライバシーに配慮した選択肢を後押しする観点から、明記を推奨した。
また、重複するコンプライアンス負担への懸念も指摘。ステーブルコイン発行体は銀行、取引所など既に顧客確認を行う規制対象事業者と接点を持つケースが多い。当局案では、一定の条件(合理性、契約による取り決め、年次の証明)を満たせば、他の連邦規制金融機関が実施した本人確認作業に依拠できる一方、最終責任は発行体が負う。協会は、グループ会社、仲介業者、州規制下の事業者をまたぐ依拠の枠組みがどのように機能するのか、より明確にするよう要請した。
■今後の手続き
パブリックコメントは8月21日に締め切られた。当局は提出意見を精査し、"account"(口座)、"customer"(顧客)、"digital asset service provider"(デジタル資産サービス提供者)などの主要定義を見直した上で最終規則を公表する可能性がある。最終規則の公表後、発行体には12カ月の遵守猶予が与えられる予定だが、公表時期は示されていない。
■背景
今回のCIP規則案は、GENIUS法が「許可された決済用ステーブルコイン」発行体を銀行秘密法(BSA)の対象となる金融機関として位置づけたことを受けたもの。GENIUSの枠組みは、米国での無許可ステーブルコイン発行を2027年1月18日から抑制する見通しだ。一方で当局は法律が想定した当初の規則策定期限に間に合わず、準備期間が圧縮されている。
最終CIPは、免許制度、準備資産要件、AMLプログラム、制裁対応、適法な命令への対応など、他の検討中の提案とも整合させる必要がある。直接償還の扱い、デジタルクレデンシャルの位置づけ、第三者への依拠の運用設計が、発行体のコンプライアンス負担を大きく左右する見通しだ。